Q.失業保険を受け取るまでの期間とは?

[更新日]  ハローワーク情報局

失業保険は、申し込みをすればすぐに受給できるわけではありません。

手続きを開始してから実際に失業給付を受け取るまでに、どれくらいの期間があるのか、確認しておきましょう。


失業給付を受け取るまでの簡単な流れ

ここではまず、離職から失業給付の受給までの大まかな流れを図1で確認しておきましょう。

よく理解しておきたいのは、以下のポイントです。それぞれの詳しい内容は、これ以降、確認していきます。

  • 離職から受給資格決定日まで
  • 雇用保険説明会
  • 受給資格決定日からの「待期(たいき)」
  • 給付制限
  • 失業認定から失業給付支払いまでの期間
  • 失業給付の支給終了

失業保険を受給する流れ(図1)離職から失業給付受給までの流れ

離職後、失業給付受給の手続きは速やかに!

失業給付の受給期間は、離職日の翌日から1年間(所定給付日数が330日の方は1年間+30日、360日の方は1年間+60日)と決まっています。失業給付は、この1年の間に所定給付日数を限度として支給されることになっています。

例えば、離職後、ハローワークで失業給付受給の手続きをするのが遅くなるなどして、受給期間を過ぎてしまった場合、所定給付日数分を受給し終わっていなくても、それ以降失業給付をもらうことはできません。

離職後は、速やかにハローワークで失業給付受給の手続きをしましょう。

尚、病気・けが・妊娠などのために、引き続き30日以上働くことができない期間がある場合には、受給期間の延長が認められることがありますので、ハローワークでご確認ください。

雇用保険説明会に出席しよう!

雇用保険の手続きは、ハローワークに離職票を提出し、仕事探しの申し込み(求職申込)をすることから始まります。この手続き開始の日を「受給資格決定日」といいます。

受給資格決定日から1~3週間後に、雇用保険受給説明会に参加することになります。主に、失業給付の受給に関する説明を受けます。

受給資格決定日に、雇用保険受給説明会の日程や、それまでにハローワークに提出するものなどを教えてもらえます。また、「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」をもらえます。失業給付の受給について、詳しく記載されていますよ。

「待期(たいき)」って何?

受給資格決定日から失業の状態にあった日が7日間経過するまでは、失業給付の支給を受けることができません。この期間のことを、「待期(たいき)」といい、本人調査のために設けられているもので、離職理由によらずすべての受給資格者が対象となります。

7日間の待期が経過することを「待期満了」といいます。待期満了日の翌日以降も引き続き失業の状態にある場合、失業給付の支給対象となり、ハローワークで失業の認定を受けた日について失業給付が支給されます。

給付制限って何?

待期満了後、離職理由によっては引き続き3ヶ月間の給付制限が設けられています。以下のどちらかに当てはまる方は、待期が経過した翌日から3ヶ月経過した後に、引き続き失業の状態にある場合に、失業給付の支給が始まります。

  1. 正当な理由がなく、自己の都合で退職した場合(自己都合で離職)
  2. 自己の責任による重大な理由により解雇された場合(懲戒解雇で離職)

上記に該当する方が失業給付の支給を受けることができるのは、給付制限期間が経過した後の認定日に認定を受けた後ですが、最初の認定日に失業の認定を受けないと待期が経過したことになりません。

給付制限のある方も、定められた認定日には必ずハローワークに出向き、失業の認定を受けるようにしましょう。

なお会社都合で離職した方など、一定の条件を満たす方は給付制限が免除されます。ご自分の離職理由を離職票でよく確認しましょう。

自己都合退職って何?

転職や起業などを目的として自分の都合で会社を辞め、退職を自分の意志で判断している方が該当します。

事前に失業を想定できるため、3ヶ月間の給付制限が設定されています。

会社都合退職って何?

会社の一方的な都合により退職を余儀なくされた方が該当します。再就職の準備をする時間的余裕がないことから、3ヶ月間の給付制限はありません。会社都合退職に該当する方のことを、「特定受給資格者」といいます。

具体的には、会社が倒産した、事業所の移転により通勤が困難になった、賃金の未払い、事業主から退職の推奨を受けた、など多くの項目があり、該当者の範囲が定められています。

特定受給資格者に該当するかどうかは、離職理由によりハローワークが判断します。離職理由の判定は、事業主と離職者の両者が主張する離職理由を把握し事実確認をおこなった上で、ハローワークにて判定されます。

特定理由離職者って何?

自己都合で退職された方の中でも、やむを得ない理由により離職した方は、「特定理由離職者」に該当します。特定理由離職者であると認められた場合、3ヶ月間の給付制限が免除されたり、所定給付日数が増えたりすることがあります。

特定理由離職者になるには、まず離職以前の雇用保険の加入期間が6ヶ月以上あることが条件です。加えて、以下のいずれかに該当する必要があります。

  1. 有期の雇用契約が満了し、更新されなかった
  2. 体力不足・心身障害などにより業務遂行が困難になった
  3. 妊娠・出産などで退職し、かつ受給期間延長措置を受けた
  4. 父母の扶養介護が必要になったなど、家庭事情が急変した
  5. 単身赴任者などで、今後家族との別居生活を継続することが困難になった
  6. 結婚などで住所が変更になり、会社への通勤が困難になった
  7. 会社の人員整理などで、希望退職の募集に応じた

ご自分がこれらの条件を満たし、特定理由離職者に該当すると思われる方は、ハローワークで失業給付受給の手続きをする際に申し出てください。また、条件を満たすことを客観的に証明できる資料があれば、持参しましょう。

特定理由離職者に該当するかどうかの判断についても、特定受給資格者と同様に、ハローワークが事業主と離職者の主張を確認した上で最終的に判断することになります。

失業認定から失業給付支払いまでの期間は?

雇用保険説明会の1~3週間後に、初回の失業認定日が設けられています。初回の失業認定日は、受給資格決定日や雇用保険説明会でも説明を受けるでしょうし、「雇用保険の失業等給付受給資格者のしおり」にも記載されます。

失業給付の支給を受けるためには、原則として4週間(28日)に1回の指定された日に、ご自身がハローワークを訪れて、失業の状態であることを申告することが必要です。この、4週間(28日)に1回の指定された日を「失業認定日」といいます。また、失業の状態であることは、失業認定申請書で求職活動実績を客観的かつ具体的に申告することが求められます。

失業認定日に失業認定申請書で失業の状態を申告し、失業の状態であると認定された後、その認定された日数分について、指定された金融機関の預金口座に失業給付が振り込まれます。

預金口座に振り込まれるのは、失業認定日のおよそ7日後となります。但し、金融機関によって振り込みにかかる期間が異なったり、土・日・祝日などを挟むと入金がずれ込んだりしますので、あくまでも目安としてお考えください。

失業給付の支給終了までの流れは?

初回の失業認定日以降も、原則として4週間(28日)に1回の失業認定日と振り込み日が訪れます。失業認定日ごとに、次回の認定日が伝えられます。

待期満了日の翌日、或いは給付制限が経過した翌日から、最長で所定給付日数分までは、4週間(28日)に1回のサイクルで失業認定日に「求職活動をしても就職できなかった=失業の状態である」ことを申告して失業給付を受給することになります。

但し、所定給付日数が残っていても、再就職できた時点までで失業給付の支給は終了となります。尚、所定給付日数の1/3以上を残して再就職し、要件を満たした場合は、「再就職手当」の支給を受けることができますので、早期に再就職できた方はハローワークでご確認ください。

失業給付を受け取るまでに要する期間について、おおまかに把握できましたか?離職理由などによっても変わってきますので、わからないことはハローワークの窓口でよくご確認ください。

尚、失業認定日にハローワークへ出向かなかった場合、その認定日までの期間と来所しなかった認定日当日について、失業の認定を受けられず、失業給付を受給できなくなってしまいます。決められたルールを守って正しく申請をし、失業給付の給付を受けましょう。

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