Q.雇用保険・失業保険・基本手当・失業給付・失業手当ってなにが違うの?

[最終更新日]  ハローワーク情報局

雇用保険について書籍やホームページで調べていると、似たような言葉が多く出てきて混乱してしまいます。特に「会社を辞めた時にもらえる給付・手当・お金」の呼び方が、雇用保険・失業保険・基本手当・失業給付・失業手当などさまざまです。

このページでは、雇用保険・失業保険・基本手当・失業給付・失業手当といった、よく似た言葉の意味について確認し、整理して説明します。

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雇用保険ってなに?

雇用保険は、いわゆる「雇用に関する国の制度」のことをいい、保険制度全体をまとめた総称です。

雇用保険は、労働者自身が納めた保険料・事業主が納めた保険料・税金によって国が運営している相互扶助の制度です。

雇用保険の目的

雇用保険制度は、以下のような4つを大きな目的としています。

  1. 労働者が万が一失業した場合に必要な給付をおこなって、生活の安定を図り、一日も早く再就職できるように支援すること。
  2. 定年後の再雇用、育児休業、介護休業によって賃金が低くなる、またはなくなってしまう場合に必要な給付をおこなって、仕事を続けられるように支援すること。
  3. 労働者の働く能力を伸ばす取り組みを支援すること。
  4. 労働者が能力に合った仕事につき、安心してその仕事ができるように、失業の予防や仕事をする能力の開発・向上などを支援すること。

つまり雇用保険は「会社を辞めた時の金銭的な支援」だけでなく、「新しい仕事に就くための支援」や「教育訓練を受けた時の金銭的な支援」なども含まれています。

雇用保険の全体図

雇用保険を図で表すと、以下のようになります。

雇用保険の全体図雇用保険の全体図

今まで働いていた人たちが離職した際にもらえる手当のほかにも、失業して再就職する際にもらえる「再就職手当」、育児によって休業する時にもらえる「育児休業手当」、介護によって休まなければならない時にもらえる「介護休業手当」、など「雇用保険」にはさまざまな手当が含まれています。

また、公共職業訓練も含まれますし、労働者向け以外にも、雇用保険二事業の「雇用安定事業」など、事業者向けの助成金制度も設けられています。

雇用主のためでもある雇用保険

会社が従業員を雇う場合は原則として雇用保険に加入する必要があります。そして労働者も雇用保険料を給料から天引きという形で支払っています。

よって、雇用保険制度は労働者だけのものではなく、雇用する側(事業者)のための制度でもあります。

失業保険ってなに?

雇用保険の全体図を見ても分かるとおり、実は雇用保険の中に「失業保険」という言葉は出てきません。「失業保険」とは通称で、雇用保険の中の「基本手当」のことを「失業保険」と呼んでいます。

一般的に、

  • 会社を辞めた時にもらえる手当=失業保険=基本手当

と認識されているので、「失業保険」と言っても話しは通じます。ただし、正式な名称ではないことは覚えておきましょう。

失業保険についてより詳しく知りたい方は、「Q.失業保険とは?」をご覧ください。

「失業保険」のややこしい使われ方

ただし、「失業保険」という言葉は、二つの使われ方をする場合があります。

一つ目は、先にも説明した通り「基本手当」のことを「失業保険」という言葉で表す場合。二つ目は、求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付の4つを含めた「失業等給付」のことを「失業保険」という言葉で表す場合です。

失業等給付も基本手当も失業保険?失業等給付も基本手当も失業保険?

ハローワークで雇用保険関係の手続きをする際は、正式に「失業保険」という言葉は出てきません。混乱しそうであれば「失業保険」という言葉は使わない方が確実です。

基本手当ってなに?

では、基本手当とは正式にどんなものなのでしょうか?基本手当とは、一般的に認識されている「会社を辞めた時にもらえる手当」のことです。

先に説明した「失業保険」、これから説明する「失業給付」「失業手当」などと呼ばれることもありますが、雇用保険の中で正式には「基本手当」といいます。

基本手当の目的

基本手当とは、それまで雇用保険料を支払っていた被保険者が会社辞めた時に、失業中の生活費を保証するために支給される手当です。

誰でも支給されるわけではなく、支給金額や支給期間が場合によって違っています。また、

  • 働く意志と能力がありながら再就職できない
  • 新しい仕事を探し早く再就職できるよう求職活動をしている

などの条件もあります。

基本手当という言葉の使われ方

実は基本手当という言葉は、一般的にあまり使われておらず、認知度も高くありません。初めて聞いた方もいるのではないでしょうか。

そして「失業保険」という言葉の方が一般的に多く使われており、認知度も高い状況です。

当サイトの他のページでは、できるだけわかりやすく説明するために、この「基本手当」のことを「失業保険」という言葉を使ってお伝えしています。

失業保険(いわゆる基本手当)についてもっと詳しく知りたい方は、「Q.失業保険とは?」をご覧ください。

どうやれば失業保険をもらうことができるのか、またいくらもらえるのかについては「Q.失業保険をもらうための手続きとは?」「Q.失業保険はいくらもらえるの?」をご覧ください。

失業給付ってなに?

失業給付という言葉は、厚生労働省のホームページの基本手当の説明で「基本手当(いわゆる通常の失業給付)」と使われています。

つまり、「失業給付=基本手当」と考えることができます。

「失業給付」も「失業保険」と同じように、「会社を辞めた時にもらえる手当=基本手当」のことを指して使われるケースが多いです。

失業等給付と間違えないように

「失業保険」の欄でも説明した通り、雇用保険制度の中には、「失業等給付」という言葉が使われています。繰り返しになりますが、「失業等給付」とは、求職者給付・就職促進給付・教育訓練給付・雇用継続給付の4つをあわせた総称のことです。

失業等給付も基本手当も失業給付??失業等給付も基本手当も失業給付??

「失業給付」は「基本手当」のことを指して使われることがほとんどですが、まれに「失業等給付」のことを指していることもあります。前後の文脈から、意味をくみ取るようにしましょう。

失業手当ってなに?

「失業手当」も「失業保険」と同じく雇用保険制度の中では使われていない言葉で、一般的には「基本手当」のことを指します。失業保険の「失業」と基本手当の「手当」が合体して、「失業手当」と呼ばれるようになりました。

つまり「失業手当」も、「失業保険」「失業給付」と同様に「基本手当」のことを指していると考えて、まず間違いないでしょう。

まとめ

雇用保険・失業保険・失業手当・基本手当・失業給付といった言葉の意味について説明してきました。まとめると、

雇用保険とは 雇用・失業にかかわる国の制度の総称
一般的に、会社を退職した時の金銭的な支援「基本手当」を活用することが多い
失業保険とは 雇用保険制度の中には言葉としては存在しないが、よく使われている言葉
一般的に「基本手当」のことを指す
基本手当とは 会社を退職した場合に受けられる手当・もらえるお金の正式名称。
「失業保険」と呼ばれることが多い
失業給付とは 「基本手当」のこと
「失業等給付」のことを指すケースもあるので気をつけて
失業手当とは 雇用保険制度としては存在しない言葉。
一般的に「基本手当」のことを指す

のようになります。

基本手当、いわゆる失業保険についてもっと詳しく知りたい方は、

をご覧ください。

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